ユーザビリティ (usability)とは、 use(使う)とable(できる)から成り立つワード。ネットの世界では、サイトを利用する際の「使いやすさ」や「使いやすさの程度」を表す意味で使われています。
国際規格のISO 9241-11に定義されたユーザビリティ(usability)を、サイト利用時におけるユーザビリティ評価として具体的に解釈すると以下のようになります。
有効さ (effectiveness): | ユーザが指定された目標を達成する上での正確さ、完全性 |
効率性 (efficiency): | ユーザが目標を達成する際に、正確さと完全性に費やした資源 |
満足度 (satisfaction): | サイトを使用する際の、不快感のなさ、および肯定的な態度 |
有効さ、効率、満足度の度合いを測定するには、一般的にユーザーテストを行います。例えば、
このようなシナリオをあらかじめ設定し、類似したモニターを募集した後、特定の情報端末を使用して目的のサイトを利用してもらいます。
有効性や特定の利用状況をより深く測定するには | ・・・ 4名程度のサンプルが必要 |
効率性や自由に分岐できる利用状況を測定するには | ・・・ 20名程度のサンプルが必要 |
満足度や趣向に関連する事を測定するには | ・・・ 100名以上のサンプルが必要 (評価対象範囲によっては50名以上) |
正確にユーザビリティ評価を行うには、タスクの回答内容・時間はもちろん、閲覧した画面種類・遷移、クリック箇所やマウス移動量、さらには視線や表情変化、指の動きといった身体的な動きまで細かくデータ化する必要があります。
測定されたデータ毎に、モニター属性別また全体で平均化した上で、ウェブサイトのユーザビリティ評価用にあらかじめ用意された、「 有効性、効率性、満足度 」を表す測定項目に当てはめて分析していきます。
ユーザビリティの定義 (ISO9241-11に準拠した定義) |
ユーザビリティ評価方法 (ISO/IEC 25062 に準拠した評価設計) |
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有効性・完了性 (Effectiveness) 目的を達成する為の身体・社会的状況や確実性 |
>> | 利用状況を詳しく調べる ・利用状況調査(シンク アラウンド法) ・視点や視野分析(アイトラッキング) ・脳波測定( Electroencephalograph:EEG ) ・身体運動分析(モーションキャプチャー) |
効率性 (Efficiency) 目的を達成する為の時間や資源、労力 |
>> | 操作履歴(ログ)を詳しく調べる ・タスクの達成時間・閲覧画面ログ ・キーボード、マウスの操作履歴ログ ・リモートアイトラッキング |
満足度・快適性 (Satisfaction) サイトを利用する際の魅力度、不快感のなさ |
>> | 満足度をアンケートで調べる ・各種アンケートリサーチ ・好感度 / 満足度 / 理解度 / 訴求度 ・魅力度 / 認知度 / 再訪問性 |
最適な操作でタスクを行ったモニターとの比較、各属性モニターとの比較、業種・内容・規模別の結果数値データベース、アンケートの回答結果内容を分析手法として5段階評価する事で度合いを導き出します。度合いの低い測定結果項目は、より詳細に利用状況を評価し、要因や改善方法を明確にする必要があります。